第2回
3年生は何をするべきか―英語編―


第1節<志望大学の決定>

早めに決めておくべきです。というのも、志望大学が決まれば、その大学に合わせた勉強が出来ます。例えば名古屋大学の場合、数学は確率や微分積分がほぼ毎年出ています。出る問題の分野が分かれば対策が立てやすいのです。そういう意味で、大学に合格するのに全分野が完璧に出来るような天才である必要なんてありません。僕自身に関して言えば、受験勉強で「失敗」したことが多くあります。そのことを踏まえつつ、教科別に勉強法を書いていきます。

第2節<英語>

理系にとって、英語は数学で失敗したときの「保険」となります。文系にとっては最重要科目の1つです。そして、ある程度の「完成」までにかなり時間のかかる科目ですが、一度あるレベルまで達すると成績が落ちにくい科目です。僕自身、二次試験では数学がかなり失敗しましたが、残りの物理と英語とでフォローして合格することができました。 前提として、基礎的文法事項・構文などは2年生までに学校の授業でフォローした部分についてはマスターしておくべきですが、忘れてしまいやすいので単語と同様にこまめに復習をしましょう。 とにかく重要なのは単語です。僕はフォーミュラ1700という単語帳を使っていましたが、1700では明らかに語彙数は足りなかったので、問題演習などを通じて語彙力を更に強化するべきでしょう。そして同じように重要なのは文構造を確定できるようになることです。この2本柱を獲得しないことには、英語の成績を伸ばすことは難しいでしょう。

・単語の覚え方
とにかく毎日やることが肝心です。1日40分100単語を目安に頑張ってください。僕は通学の地下鉄の往復を利用してこなしていました。

・速読のやり方
受験勉強を始めると割とよく聞く言葉として「速読」があります。 ここで勘違いしてほしくないのは、「速読」の意味です。「速く読むこと」ではありません。あなたは日本語で「速読」できますか? 僕はできません。また、そんなことを受験の為にマスターしたからといって英語が速く読めるわけではありません。 「速読」とは「英語で読んだ部分が英語のままで理解できること」です。これが出来るから、結果的に早くなるのです。英語が苦手な人はもう裸足で逃げ出したくなるような話ですね。  実際、英語の「速読」を身につけることは比較的簡単です。丁寧に文構造をとりながら読む。つまり、時間をかけてじっくり「精読」をすることです。入試問題の全文和訳なんて楽しいと思います。 一見正反対に思えますが、これが「速読」につながります。

・文構造を確定するために必要なものは何か
結局ココで重要になってくるのが今までの貯えである文法事項や語法の知識なんです。SVOCはもとより、動詞の使い方、というのが重要です。知らないと文構造が確定できないのです。
そして、多くのいわゆる「特殊構文」をマスターしなくてはなりません。平易な例ですと「要素の移動」などが挙げられます。SVOCとなるところがSVCOとなってしまう、といった場合です。
高度な例としては(特殊構文と言えるかは置いといて)「等位接続詞の共通関係がどこまで続いているか」です。 一見簡単な話に見えるとは思いますが……。ナメてると大やけどじゃすみません。消炭になります。