いっしょに寝よ!(四葉編)

作者 管理人シン

土曜日 午後10時

「クフフゥ、兄チャマの部屋に潜入成功デス!」

 四葉デス!兄チャマがお風呂に行ったスキに、ピッキングして潜入しマシタ!!
 ここのクローゼットで一晩過ごして翌日の兄チャマの着替えと寝起きをチェキしちゃうデス!
 …と!カギを閉めておくのを忘れてマシタ!カギが開いていたら兄チャマに疑われてしまいマス!
 では兄チャマが来るまで少し部屋を物色シマス!ここで兄チャマの弱みを握れば…クフフフゥ!…色々と利用できるデス!あ~んなコトやこ~んなコトに…キャー!

 30分後

 おかしいデスね…。何も無いデス。あんな本やこんなモノがあると思ったのに…ってしまったデス!!ものすごく部屋を散らかしてしまいマシタ…。早く片付けないと兄チャマが来ちゃうデス!

 さらに20分後

 ふぅ、どうにか片付けたデス…。名探偵としたことが失敗しました…。それにしても兄チャマが遅いデス。兄チャマファイルにつけておくデス!

…兄チャマは…長風呂デス…チェキ!

あ、そろそろクローゼットに入らないといけないデスね…。
 後は明日兄チャマより早く起きるだけデス!この最新型デジカメで寝起き&着替えを…クフフゥ!!

 あ、兄チャマが入ってきマシタ!ばっちりチェキしちゃうデスよ~!

数分後…

いろいろと大変なことになっちゃったデス。兄チャマの部屋に咲耶姉チャマが来て、ものすごいパンチで扉を破壊しちゃいマシタ…。そして、倒れてしまった咲耶姉チャマを千影姉チャマが迎えに来たデス。

「安心してくれ、兄くん。夜、襲ったりはしないから…。兄くんが皆を大切に思っているのは知っているからね…」
「千影…」

 千影姉チャマもまともなこと言うんデスね~。意外デシタ。

―――四葉くん…滅多なことを…言うものではないよ…

 チェ、チェキ!!?頭の中に声が流れてキマス!

―――命が…惜しければね…フフ…

 千影姉チャマのチェキは次の機会にじっくりするデス…。

―――命が…惜しくないようだね…

 …やっぱりやめておくデス…。

―――フフ…賢明な判断だよ…

 あ!兄チャマがお酒を飲み始めマシタ…。結構ペース速いデスね…。

30分後

 独りで飲んでいる様はちょっと寂しい気もシマス…。ちょっと兄チャマの顔が赤くなってキマシタ。酔っぱらってきたのでショウか…。

「お兄ちゃま…起きてる?」
「ん…花穂か?どうした?」

 か、花穂チャマ?部屋の外から声が…。なんでこんな時間に兄チャマのところへ?

「あのね…花穂といっしょに寝て欲しいの…」

 い、いっしょに寝る!!!??花穂チャマ…ダイタンデスね~。でも兄チャマがいいなんて言うわけ無いデス!

「…………ダメ…」

 間が気になるデス…。お酒のせいでショウか?

「どうしても?」
「……………………」

 かなり迷ってマスね…。

「まぁいいや、取り敢えず部屋に入れ」
「う、うん…」

 あ、パジャマ姿の花穂チャマが兄チャマの隣に…。いいなぁ…。四葉も兄チャマとああしたいデス…。

「あ!お兄ちゃま、お酒飲んでる!ダメじゃない!お兄ちゃまはまだ19でしょ!」
「うっさいなぁ…別にいいだろ?」

 ほろ酔いも相まってか兄チャマがちょっと恐いデス…。

「お兄ちゃま~…花穂も飲みたいなぁ…」
「却下。お前の体に悪い」
「そんな~」

 なんかさり気にお酒を飲もうとしてるデス…花穂チャマ…あなどれマセン…。でもさすがは兄チャマデス!酔っ払っていながらもちゃんと花穂チャマの健康を気遣ってるデス。

「ねぇ~、お兄ちゃま~(はあと)」
「な…なんだよ?」
「お酒飲みたいなぁ~(はあと)」
「…花穂……」

 うっ…兄チャマが押されちゃってるデス…。そして兄チャマはため息をつきながらこう言いマシタ。

「少しだけだぞ?」
「え、いいの?やったぁ!お兄ちゃま、ありがと!」
「ちょびっとだけだからな?」

 あ~あ…ついに押しきられちゃいマシタね…。兄チャマは戸棚からグラスを取り出すと口に含めるぐらいの量のお酒を注ぎマシタ。

「へぇ…これがお酒かぁ…。不思議な匂いがする…」

 花穂チャマはグラスに注がれた少量の液体をまじまじと見つめてイマス。

「まだ、花穂には早すぎると思うよ。絶対においしいとは思わな…」
「ゴク、ゴク・・・おいし~☆お兄ちゃまぁ、もっとぉ~ちょうだい~☆」
「なんですとぉ!!てか、もう酔いが回ったのか!?」

 兄チャマの予想に反して、花穂チャマはお酒を気に入ったようデス。もう目つきが変わってて、顔が真っ赤デス…。

「もう、お酒はダメ!体によくないだろ?」
「もっとほしいの~(はあと)」
「判った判った!いっしょに寝てやるから!」
「やった~!お兄ちゃまといっしょに寝れる~!」

 まさか花穂チャマ…ここまで計算済みデスか!?

「ほら、早く、早く!」

 すごい勢いで兄チャマを急き立てて手を引っ張ってイマス…。兄チャマは渋々立ち上がりマシタ。

「分かった、分か…うわっ!」
「えっ?きゃ!!」
(!!!!)

 チェ、チェキ!??花穂チャマに引っ張られてバランスを崩した兄チャマが花穂チャマに覆いかぶさるカタチでベッドに倒れこんじゃったデス!!

「あ…(汗)」
「花穂…いいよ…お兄ちゃまとなら…」
「花穂…」

 そういって兄チャマが花穂チャマのパジャマのボタンに手をかけ…ちゃダメデス!!
ハワワワワ…どうすれば…!!

―――四葉くん…少しは落ち着くんだ…

(ち、千影姉チャマ!?まだ見てたんデスか?)

―――そのことについてはあまり突っ込まない方がいいと思うよ…フフ…

(そ、そうしておくデス…)

―――それはそうと、四葉くん…早く何とかしないといけないのじゃないかい?

(そ、そそそうです!どうしマショウ!姉チャマぁ…)

―――フフ…キミの可愛い薬指に丁度いいモノがあるじゃないか…

(指?あ!!これがあったデス!!某探偵マンガを参考にして鈴凛姉チャマに作ってもらった「指輪型麻酔銃」を使えばどうにかなるデス!)

―――早くどうにかした方がいい…『兄くんの』貞操が奪われてしまうよ…

(そうデス!『兄チャマの』はじめてが獲られちゃうデス!)

―――フフ…頑張ってくれ…

 このやりとりの間に兄チャマたちの行動が進んで無いのは奇跡が起きたからデショウか…。まだボタンに手をかけてマス!

(―――それは私が時を止めていたから…フフ…)

 クフフフゥ…この薬指についている麻酔銃で兄チャマを眠らせるデス…。そっとクローゼットを開けて…兄チャマに狙いを定めて…。  発射チェキ!!

 バシュッ!
 ヒュゥゥゥゥン…
 プスッ!

「はうっ!?ふにゃぁ…グー…」

 クフフフゥ…大成功デス!
 あ!そういえば鈴凛姉チャマ言ってマシタね…。

『この麻酔銃は速効性を重視しすぎて、安全性に欠けるから使う時は気をつけてね。まぁ、最悪でも前後の記憶が吹っ飛ぶぐらいだろうケド』

って…。
 クフフフゥ…兄チャマにあの記憶は忘れてもらうべきデス…一攫両得デス!!(?)

―――それを言うなら、一攫千金か、一挙両得だよ…

 放っておくデス!!

―――まぁ、そんなに怒らないでくれ…折角の可愛い顔が台無しになってしまうよ…。

 え、エヘヘー…四葉が可愛いデスか~♪

「お、お兄ちゃま!?どうしたの?」
「ク~…」
「寝ちゃったみたい…惜しかったなぁ…」

 か、花穂チャマ…言ってることの意味判ってるのデショウカ…?

「花穂も寝よ!エヘヘ…お兄ちゃま、温か~い☆」

 ふぅ…どうにか『兄チャマの』貞操を守れたデス…。さてと…四葉も寝るデス…。

「う~ん…」

流石にクローゼットで寝るのはキツイデスね…と、今は何時デショウ?
まだ、薄暗いデスね…、兄チャマはまだ寝てるはずデス。ベッドを見れば分かるデ…ス!?い、いないデス!?どこに行ってしまったんデショウ?
四葉は思わずクローゼットから出てしまいマシタ。よく見ると花穂チャマもイマセン。兄チャマが花穂チャマの部屋に運んでいったのデショウか…。と、すると兄チャマが戻って来るハ…もう、すぐ近くまで来ちゃってるみたいデス!!
夜だから足音を忍ばせてるけど、はっきり足音がどんどん近づいてくるのが分かるデス…。ドウシマショウ…。あ!!クフフフゥ…やっぱりこの機会を逃す手は無いデス!
もう兄チャマが戻ってキマスね…。では、作戦開始デス!

兄チャマが入ってくるのを見計らって…

「ふあ?兄チャマ…なんで四葉の部屋にいるデスか?」

 ズバリ『寝ぼけた振りして兄チャマといっしょに寝ちゃう作戦』デス!

「そういう事デスか!兄チャマは四葉と一緒に寝たいんデスね!しょうがないデスね。一緒に寝てあげるデス!」

 こういうのは押しがカンジンデス!

「いや、ここは俺の部屋で…」
「さあ、一緒に寝るデス!」
「だからね…」

 渋る兄チャマを無理矢理引っ張っていけばこっちのモノデス!!

「四葉~寝ぼけてるのはお前だ~…」
「さっ、寝るデス!!」

 ベッドに飛び込むと兄チャマの匂いがしてキマシタ。なんかとても気持ちがいいデス…。

「ん…」

あれ?いつのまに寝ちゃったのかな…?兄チャマはまだ寝てるみたいデス。今は何時デショウか?
え?もうこんな時間デスか!?そろそろ兄チャマを起こさないといけないデス。

「兄チャマ、起きてクダサイ」
「う~…」

 兄チャマを揺さぶって起こそうとシマシタが、全然起きる気配ナッシンデス…。
 そこで四葉は兄チャマにのしかかりマシタ。

「ほら!兄チャマ、起きるデス!!」
「ん~ん…」

 ちょっと苦しそうデスが、まだ起きないデス…。

「くー…」
「どうしまショウ…」

 それにしても気持ちよさそうに寝てるデス…。今なら何やっても起きないんじゃないかしら…。

―――兄チャマにキスしちゃおうかな…

 え?四葉は何を考えてるのデスか…。兄チャマにキスだなんて…。なんか恥ずかしくなってきちゃいマシタ…。

「すー…」

 四葉がのしかかったままなのによく寝てられマスね…。
きっと…起きないよね…。

 カクゴを決めて、四葉の顔を兄チャマに近づけていきマス。だんだん四葉の唇が兄チャマの唇に近づいて…

 ちゅっ…

 あ、兄チャマのく、く、唇に…。頬が熱くなってるのが自分でも判るデス……。

 しばらくボーっとしてたら、兄チャマが急に目を開けマシタ。

 兄チャマに四葉が何をやっているのかを問い詰められちゃったけど、四葉の天才的なごまかしで乗り切ることが出来マシタ!!さっすが四葉ちゃん!!名探偵はダテじゃないデス!!

だけど、その後に咲耶姉チャマが入ってきちゃって…。

「あのパンチをおみまいしてあげる☆」
「チェ、チェ~キ~~!!」
「勘弁してくれ!!」

結局四葉たちは花穂チャマ以外の皆に一日中追い回されてしまいマシタ…。

後に書くもの(後書き)
なんか上のを書いてから後書きに行くまでに1ヶ月以上かかっちゃってます……。まぁ、これも自分の意思の弱さの賜物ですかねぇ…。
さて、この作品は如何だったでしょうか…?元々文才が無いのに無理して書いちゃって…。駄作なのには違いないのでしょうが…。下手の横好きということで勘弁してやって下さい(何)
感想、アドバイス、文句、疑問などがございましたらメール送ってやってください。かなり喜ぶと思うので…。
最後に、こんな作品を読んでくださり、本当にありがとうございました!!
では、また逢える日まで…。


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